スモークベーコン
さまざまな料理に使えるベーコンは、日々の食卓でとても重宝します。
残念ながら、市販のものの裏側には、ずらりと添加物や防腐剤の表示が並びます。そこで作り始めた自家製ベーコン。安心安全な上、その美味しさはちょっと別物。
仕込みから出来上がりまでは1週間ほどかかりますが、手をかけている時間はわずかで、ほとんどが寝かせている時間。意外に簡単にできますので、是非挑戦して下さい。
材料
豚バラ肉:500g
塩 :小さじ2
砂糖 :小さじ1
香辛料 :コショウ、クローブ、
コリアンダー、タイム、
ナツメグ、その他お好みのもの
準備するもの
スモーカー*1 スモークウッド*2
脱水シート*3
① 豚バラ肉は、塩やスパイスがしみ込みやすいように竹串
などで穴をあけておく。
② 塩、砂糖、香辛料を混ぜ、豚バラ肉全体によくすり込んで下漬けをする*4。
③ ラップかビニール袋にぴっちり包み、毎日上下を変え ながら冷蔵庫で4日寝かせる。
④ 5日目。脱水シートに包み水抜きをする。
必要ならば脱水シートを取り換える。
⑤ 6日目の状態は、水分が抜けてパンチェッタのような色合い。
⑥ 6日目。スモーカーで燻製にする。
50℃~70℃の温燻*5でおよそ4時間~5時間。
⑦ 出来上ったら冷めるまでそのままスモーカーの中に置いておく。
⑧ 冷めたらラップに包んで冷蔵庫で一晩おくと味が落ち着く。
アドバイス
*1 私の使っているスモーカーは、アウトドア用のコンパクトなもので、ベーコンならば500gのブロックが3本入る大きさです。
ご飯も炊け、焼き肉も焼け、燻製もできるという優れものです。煙が漏れずキッチンのコンロでできるので、とても重宝しています。
残念ながら廃版になりましたが、同じような性能のスモーカーは他にも多く出ています。ご自分に合ったものを選んで下さい。
室内でも使えるものですと、ゆで卵やチーズ、たくあんなど少しスモークするだけで、美味しさが増します。
*2 チップ状のものもありますが、ベーコンは燻製時間が長いので火持ちの良いスモークウッドを。 桜、クルミ、ヒッコリー、リンゴなどいろいろなウッドがあり、香りが楽しめます。
*3 しっかり水抜きをするためには脱水力の強いもの(ピチットシートスーパー)お勧めします。
本来は風乾といって、外気にさらして水抜きをします。しかし、季節によって水分の抜け具合が違い、温暖湿潤な日本の気候では難しいことが多いです。
その点で、脱水シートを使えば、どんな時でも上手に水抜きできます。
*4 塩を多くしてから水に浸して塩抜きをする方法、下漬け用のソミュール液を作って漬け込む方法等もありますが、いずれも無駄が多い気がして、この分量の塩分に落ち着きました。
簡単でしかも無駄のない適量だと思います。
*5! 温度が髙過ぎるとスモークウッドが燃えてしまいますし、低すぎても消えてしまいます。何度か覗きながら調整して下さい。
1時間を超える頃から、肉から水分が多く出始めます。この蒸気がスモーカーの蓋についてタール分と一緒になると酢酸となり、肉に落ちると酸っぱくなります。
こまめにスモーカーの水分を除くか、水滴が落ちないような工夫をして下さい。スモーカーそれぞれの個性がありますので、癖とコツをつかむと美味しいスモークができるようになります。