●●● 3月の染料植物 ●●●
2017年
モミジイチゴ
早春からバラ科の植物はたくさん咲き始めます。
クサイチゴ、モミジイチゴなどの野イチゴ類、ユキヤナギも咲き始めました。
もちろんウメ、サクラもバラ科です。
経験上、バラ科の植物はたいていよく染まることが分かっていますので、試しにワンサカ生えているモミジイチゴで染めてみたところ、よく染まりました。
難点はトゲだらけなので、取扱注意ですが、花も密やかに美しく、実が生れば果実酒にしています。
●●● 3月の染料植物 ●●● 2016年
クロモジ(黒文字)
黒文字といえば「楊枝」を連想される方もおられるでしょう。
クスノキ科特有の芳香があり、和菓子用の高級楊枝として使われています。
私も熱海に転居するまで、クロモジの木を見たことはありませんでしたが、至る所に自生しています。
伊豆半島では、かつてクロモジの枝葉を蒸留して「クロモジ油」を採っていたそうです。
早春に咲く花は5㎜程の小さな小さな花がまとまって咲きます。
その薄黄緑色の透き通った蝋細工のような花は、キブシの花とともに早春の貴婦人のようです。
染料としては年間を通して染められますが、油分が多いので色むらになりやすく、布染には向かないように思いました。
季節によって、かなり色合いが変わります。
これば3月に染めたものです。